- 最終更新日:2023/10/23
置き配でポイントが貰える?物流革新に向けた政策パッケージとは?
運び方知恵袋の一覧へ戻る2023年10月6日に政府より『物流革新に向けた政策パッケージ(案)』が発表されました。
『物流革新に向けた政策パッケージ』の中には『ポイントを還元する』といった内容がある為、政策が実行されると置き配などでポイントが還元されるようになるかもしれません。今回の運び方知恵袋では、そんな『物流革新に向けた政策パッケージ』についてご紹介致します。
目次
物流革新に向けた政策パッケージとは?
こちらの案が策定されたきっかけとしては、来年4月から物流産業に関する新たな働き方改革に関する法律が適用される中で、物流の停滞が懸念される『2024年問題』に直面しました。
このまま対策を行わない場合、輸送力不足の率が2024年度には14%、2030年度には34%になってしまう可能性があり、輸送力不足を防ぐべく、2023年6月に『物流革新に向けた政策パッケージ』が策定されました。
物流革新に向けた政策パッケージの具体的な策定内容としては、以下3つの策定があります。
- 物流の効率化
- 荷主・消費者の行動変容
- 商慣行の見直し
物流革新に向けた政策パッケージ導入の背景には『2024年問題が…』
2024年問題では、トラックドライバーの残業時間の上限規制が強化されます。
そうなると、約14万人の運転手不足が発生するといわれています。2024年問題について詳しくは、以前運び方知恵袋にてご紹介しています。
是非ご覧ください。1. 物流の効率化
まず、物流の効率化の施策案についてです。
物流の効率化を図るために用意された施策としては、- 即効性のある設備投資・物流DXの推進
- モーダルシフトの推進
- トラック運転手の労働負担の軽減、担い手の多様化の推進
- 物流拠点の機能強化や物流ネットワークの形成支援
- 標準仕様のパレット導入や物流データの標準化・連携の促進
- 燃油価格高騰等を踏まえた物流GXの推進(物流拠点の脱炭素化、車両のEV化等)
- 高速道路料金の大口・多頻度割引の拡充措置の継続
- 道路情報の電子化の推進等による特殊車両通行制度の利便性向上
があります。
即効性のある設備投資・物流DXの推進
即効性のある設備投資・物流DXの推進は以下の施策案があります。
- 物流施設の自動化・機械化の推進
自動フォークリフトやAGV(無人搬送車)・ピッキングロボット - 港湾物流手続等の電子化の推進(サイバーポート)
関係者間でデータ連携し、物流手続を効率化 - 自動運転トラックを対象とした路車協調システム等の実証実験
モーダルシフトの推進
モーダルシフトとは?
トラック等の自動車で行われている貨物輸送を環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換することをいいます。
引用元:https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/modalshift.htmlモーダルシフトの推進案としては、
- 鉄道、内航海運の輸送量・分担率を増強
- コンテナ大型化の推進
があります。
モーダルシフトを推進していくことで、CO2排出の削減や一度に大量の荷物が輸送できるといったメリットが出てきます。
トラック運転手の労働負担の軽減、担い手の多様化の推進
トラック運転手の労働負担を軽減させるために、『テールゲートリフター等、荷役作業の負担軽減に資する機器等の導入強化』、担い手の多様化を推進するために、『大型・けん引免許取得等のトラック運転手のスキルアップ支援』が策定されています。
これらが実現することで、物流業界がより働きやすい環境になるのではないでしょうか。
物流拠点の機能強化や物流ネットワークの形成支援
物流の効率化には、物流に関する設備や環境を整える施策案もあります。
- 農産品等の流通網の強化
- モーダルシフト等に対応するための港湾施設の整備等
- 高規格道路整備等による物流ネットワークの強化やSA・PAにおける大型車駐車マスの拡充等
2. 荷主・消費者の行動変容
今回のタイトルにもある『置き配でポイントが貰える?』はこちらの項目に該当します。
2023年10月現在、内閣官房から発表されている情報では、配達する製品の再配達率が12%もあります。
政府としてはこの再配達率を6%まで減らすことを目標としています。具体的な施策案としては、宅配の再配達率を半減するためにポイント還元を通じ、コンビニでの受け取りや置き配などの柔軟な受取方法や、ゆとりを持った配送日時の指定などを促す仕組みを作り、社会実装に向けた実証事業を実施することです。
その他にも、政府広報やメディアを通じた意識改革・行動変容の促進強化があります。
置き配ポイント制度(仮)の仕組みとは?
置き配ポイント制度(仮)の仕組みはどうなっているのでしょうか?
その仕組みとは、ユーザーが置き配などの受け取り方法を選択して商品を購入することで、ユーザーにポイントが還元されるという仕組みです。
運送事業者には、政府から運送事業者に支援があります。
3. 商慣行の見直し
最後に『商慣行の見直し』についてです。
商慣行とは、商業上の取引の過程において形成された慣習のことです。今回、『物流革新に向けた政策パッケージ』にて策定された『商慣行の見直し』には、以下のような内容があげられています。
- トラックGメンによる荷主・元請事業者の監視体制の強化(「集中監視月間」(11~12月)の創設)
- 現下の物価動向の反映や荷待ち・荷役の対価等の加算による「標準的な運賃」の引き上げ(年内に対応予定)
燃料価格等の高騰の状況を踏まえ、運賃表を見直すとともに、荷待ち・荷役作業等の輸送以外のサービスの対価や下請に発注する際の手数料の水準を提示して、引き上げ - 適正な運賃の収受、賃上げ等に向け、次期通常国会での法制化を推進_
・大手荷主・物流事業者の荷待ちや荷役時間の短縮に向けた計画作成の義務付け、主務大臣による指導・勧告・命令等
・大手荷主に対する物流経営責任者の選任の義務付け
・トラック事業における多重下請け構造の是正に向け下請状況を明らかにする実運送体制管理簿の作成、契約時の(電子)書面交付の義務付け
以上が『物流革新に向けた政策パッケージ』の策定内容です。
※2023年10月20日現在の情報です
置き配の利用について
置き配を利用したことがありますか?
実際に置き配を利用したことがあるという方は、全国で4割程いらっしゃるそうです。ここでは、置き配を利用したことがある人とない人の意見をご紹介します。
置き配を利用したことがある人
まずは、普段から置き配を利用・利用したことがある方は、以下のような利点を感じています。
- 家に居なくても荷物を受け取ることが出来る為、再配達の手続きの必要がなくなる
- 玄関先での対応を行わなくて済む
- 配達員さんの負担を軽減させるため
置き配を利用したことがない人
そして逆に、置き配を利用したことがない人の置き配に対する懸念点は何なのでしょうか?
以下のようなことがあげられます。- 盗難にあう可能性がある
- 住んでいる場所がオートロックの為、置き配が利用できない
- 雨が降った場合、荷物が濡れてしまうのではないかと不安
- そもそも、玄関の外に荷物を置くスペースがない
などといった、意見がありました。
運び方知恵袋でも過去に数回ご紹介をしたことがあります。
詳しい置き配の利用方法について気になる方は、是非ご覧ください。【宅配業者と会わないでも荷物が受け取れる置き配!OKIPPA始めませんか?】
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いかがだったでしょうか?
今回は『物流革新に向けた政策パッケージ』の『置き配でポイント?』についてご紹介しました。物流業界は『2024年問題』など、様々な課題があります。
個人としても、業務負担軽減に貢献できることはあります。
今回ご紹介した、頼んだ商品を再配達にしないよう、置き配に変更してみたり、余裕を持って受け取れる時間の指定など、協力していきましょう。