- 最終更新日:2024/02/06
2024年4月 ヤマトグループが貨物専用航空機の運航を開始します
運び方知恵袋の一覧へ戻る『日本航空株式会社(JAL)』と『ヤマトホールディングス株式会社』が連携し、2024年4月から、貨物専用機(フレイター)の運航を開始すると昨年発表がありました。
貨物専用機が運航開始されることで、安定的に荷物が配送できるようになると思われます。
これは、以前運び方知恵袋でもご紹介したトラックドライバー不足の1つである『2024年問題』の対策にもなりますね。旅客機から貨物専用航空機に?
今回、ヤマトグループで使用される予定の機体は、『A321ceo P2F型機』という機体で、元々、旅客機として利用されていた機体を座席を取り除くなどの改修を行い『貨物専用航空機』として運航されます。
ちなみに、『A321ceo P2F型機』のceoは「Current Engine Option:従来型」つまり、従来型エンジンを搭載していることをを意味し、P2Fは「Passenger-to-Freighter:貨物転用型」を意味します。まとめると”従来型のエンジン搭載の貨物転用したA321″となります。
こちらの航空機は1機あたり最大搭載重量は28トン、コンテナは、AAYコンテナ(メインデッキ)が14台・AKHコンテナ(ろわーデッキ)が10台の合計、24台のコンテナを積載することが出来ます。
これは、10トントラックに積載できる荷物の5,6台分もあるみたいです。なお、ヤマトグループでは現在、3機の貨物専用航空機をリースしているみたいです。
運航路線や便数
2024年4月からの運航予定としては、以下4間の路線にて、1日で最大21便が計画されています。
- 東京(成田/羽田)= 北九州
- 東京(成田/羽田)= 札幌(新千歳)
- 東京(成田)― 沖縄(那覇)
- 沖縄(那覇)― 北九州
2024年問題は解消されるのか?
引き受ける荷物が増える中で、働き方改革関連法により2024年4月1日から「自動車運転の業務」の時間外労働が年960時間と上限規制されることになります。そのため、長距離を運送しようとすると地域によっては、途中で乗り換えを行わなければならなくなり、その対策が必要になります。
その対策の一つとして今回の記事にあるように900~1200キロの長距離の輸送能力をもつ貨物専門航空機を導入したようです。さらに、災害などで陸路が使えなくなった際の輸送手段を補完する目的もあり「持続的かつ強靭な輸送ネットワークを保有し、確立」を目指す狙いもあるようです。
2024年問題を解決するために、今回のようにダイナミックに貨物専用航空機を導入できる企業があるなか、倒産が噂される企業もあります。
物流のコストがあがれば、日本経済への影響は莫大なものになります。なので、2024年問題に企業ごとの強みを活かして対応・適応して、ユーザーが便利かつ安価に荷物を送れることを祈るばかりです。