- 最終更新日:2023/12/05
海外へ荷物を運ぶ最適の方法は?
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最近では海外宅配便の配送エリアも拡大し、サービスの種類も充実しています。
サービスにより、到着日や料金が大きく違いますので、到着日を優先するのか費用を優先するのかを、運ぶ荷物や、荷物の量によって自分に合った最適な運び方を選びましょう。
そこで今回は、荷物を送る手段をいくつか紹介したいと思います。海外へ荷物を運ぶ方法
海外宛に荷物を発送する際には大きく国際郵便と国際宅急便の2つのタイプに分けることが出来ます。
どちらのサービスも、集荷から配送までを一貫して提供してくれる点では、違いがありませんが、関税の手続きやサービスの具体的な内容、郵送料金などが異なってきます。まず最初に国際郵便と国際宅急便の違いを見ていきましょう。
国際郵便
国際郵便は、国際機関『万国郵便連合』によって運営されている公的配送ネットワークサービスのことです。
日本では日本郵便の事を指します。
公的配送会社が運営しているので、公益性が高くて災害時や有事の際でも可能な限りの配送を実施しています。
万国郵便連合の目的は、『世界中どこでも配達ができるようにすること』です。
利益が目的ではなく、世界発展が目的のため、世界中のどの国や地域からでもほぼ固定料金で海外発送が可能です。国際宅急便
国際宅急便はヤマト運輸・佐川急便などの民間の配送会社が運営している国際配送サービスです。
公共性の高い万国郵便連合と比較すると、営利が目的のため、サービスの内容、料金が各企業ごとに異なります。
サービスが多様化していることもあり料金が高い傾向にありますが、国際郵便に比べて短時間で配送を行う事が出来ます。
しかし、災害や有事の際には配送が停止される恐れもありますし、経済環境によって料金やサービスの内容が変化するリスクもあります。国際郵便と比較
メリット
- 短時間で配送をすることが可能
- サービスの内容が充実している
デメリット
- 料金が高い
日本郵便で荷物を運ぶ手段
郵便局の国際小包には、船便、SAL便、航空便、EMSの4種類があります。
配送に関する簡単な特徴を以下の表にまとめています。配送料金は、配送方法や荷物の重さ、配送先の国、輸送方法によって変わります。送れる荷物はひとつにつき最大30kgまでです。
配送先の国ですが、日本からは東アジアへの送料が最も安く、次に東南アジア、中北米、オセアニア、ヨーロッパ、南米、アフリカの順番に高くなっていきます。
郵便局の公式HPでは、事前に料金の目安を確認することができます。
https://www.post.japanpost.jp/cgi-charge/配送方法 時間 料金 船便 1~3ヶ月 最安 航空便 3~6日 SAL便よりも高い SAL便 1~2週間 通常の航空便よりも安い EMS 2~4日 高額 船便
船便とは、トラックや鉄道、船で陸と海を使って配送する方法です。
船便の一番の強みとしては、安いことです。
もし、商品を販売する場合は、値段を抑えることができれば、その分商品の利益率を上げることができます。
そして、航空便では送ることの出来ない、電池や液体なども送ることができます。
送る荷物が多い場合は、FCLで発送するとよいでしょう。FCLで送る場合は、届く期間が航空便と大きく差がない上に、値段は大幅に安いです。FCLとは?
FCLとは、Full Container Loadの略称で、コンテナ1つを貸し切ってそのまま配送先まで送る方法です。
この方法では、コンテナを1つ借りるため、それだけの荷物の量が必要です。メリット
- 安く送ることができます。
- LCLとは違って、荷物を振り分ける必要がないので、10~15日程度で荷物を送ることができます。
LCLとは?
LCLとは、Load than Container Loadの略称で、混載便とも呼ばれます。
複数の人の荷物と合わせて1つのコンテナに詰め、荷物を船で運んだ後に再度振り分けて、各配送先まで送る方法です。メリット
- 荷物がコンテナの量に満たない場合でも船便を利用することができます。
デメリット
- 航空便よりは安く運ぶ事が出来ますが、FCLよりも値段は高くなります。
- 港で荷物を振り分ける手間があることからFCLより届くまでに時間がかかってしまいます。20~30日程度かかります。
航空便
航空便とは、名前の通り荷物を飛行機で輸送する方法です。
航空便の一番の強みは、届くまでの早さです。
中国→日本の場合は、通関等諸々の作業を含めて5~10日程度で届きます。大体1週間程度で荷物が届くと思ってもらっていいでしょう。
費用の面だけでいうと、ほとんどの場合が船便の方が安くなるのですが、届く早さの違いにより、キャッシュフローなどの点で航空便を選んだ方がいい場面も出てきます。SAL便(エコノミー航空便)
SAL便とは、航空機の空きスペースを利用して荷物を配送する方法です。
SAL便の強みとしては、航空便よりも安く、船便より早く荷物を送ることができます。
配送にかかる日数は大体6~13日程度かかります、また、国によっては更に日数がかかります。SAL便を取り扱っている国かを確認する場合はこちらのサイトを参照してください。
郵便局HP「各発送方法の比較 – 日本郵便」
https://www.post.japanpost.jp/int/service/dispatch/sal_ichiran.htmlEMS(国際スピード郵便)
EMSの強みは、4つの手段の中で“最も早く荷物を送る事が出来る”という点です。
輸送は飛行機で行われ、国際郵便の中でも最優先で配送されるため、2~5日程度で届けることができます。
緊急の書類や、賞味期限の短い食品等、早く送らなければいけない場合に利用するのがおすすめです。
台湾、タイ、フランス等8ヵ国には、低温で荷物を送ることの出来るクールEMSというサービスもあります。UGXとは?
UGXとは、(ゆうグローバルエクスプレス)の略称で、2014年10月から日本郵便で始まった国際宅配便サービスです。
従来の国際郵便サービスを補完するもので、より多彩な機能をプラスした国際宅配サービスです。
海外の物流事業者と提携していて、確実に荷物を届けます。
上記で紹介した「EMS」では対応することの出来ない取り扱いができます。ヤマト運輸で荷物を運ぶ方法
ヤマト運輸が提供している国際宅配便のサービスは「国際宅急便」だけです。
ヤマト運輸が展開できていないエリアでは、協力会社が配送を請けているため、世界200ヵ国を超える地域に発送が可能です。
また、「国際クール宅急便」、「国際貨物輸送サービス」などの取り扱いがあることや、最短で翌日からの配達に対応していることが強みです。【ヤマト運輸】国際宅急便
https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/services/oversea/佐川急便で荷物を運ぶ方法
佐川急便が提供している国際宅配便のサービスは「飛脚国際宅配便」のみです。
佐川急便では、ヤマト運輸同様、展開できていないエリアでは協力会社が配送を請けているため、世界200ヵ国を超える地域に発送が可能です。
さらに、3辺合計260cm以内・重量50kg以内までの荷物を配送可能です。この、大型の荷物を国際発送できるサービスはとても重宝されます。【佐川急便】飛脚国際宅配便
https://www.sagawa-exp.co.jp/service/h-kokusai/プラットフォームを使う方法
越境ECサイトを運営されている方で、上記で見たように個々で送るのが面倒な方は、海外発送の自動化プラットフォームを使うのも手だと思います。送り状発行、集荷依頼、返品対応などを行ってくれるようなので便利かもしれませんね。
海外配送自動化プラットフォームサービス「AnyLogi」
https://anylogi.com/ja荷物を送る前に気をつけること
荷物を送る際には、まず荷物に航空危険物が含まれていないかを確かめてください。更に、伝票を準備しておくと安心です。
航空危険物
航空危険物は発火してしまった際に、機体を損傷させてしまう等して、重大な事故を引き起こす可能性があり、危険です。
ここでは、航空危険物に当てはまるものをいくつか紹介したいと思います。火薬類
- 花火
- クラッカー
- 火薬
- 照明弾
- 発煙筒
- 信管
- 点火コード 等
高圧ガス
- スプレー缶
- ライター用補充ガス
- ダイビング用ボンベ
- キャンプ用ガス
- カセットコンロ用ガス
- 消火器
- 酸素ボンベ
- ガスライター
- ガスシリンダー 等
引火性液体
- 香水
- オイルライター
- ライター用燃料
- ペイント類
- 化学製品
- 接着剤
- アルコール
- ガソリン
- マニキュア
- アロマオイル 等
可燃性物質
- 炭
- マッチ
有害物件
- エンジン
- ドライアイス
- 磁石
- シートベルトプリテンショナー
- エアバックモジュール
- ストーブ 等
酸化性物質類
- 小型酸素発生器
- 過酸化物 / 漂白剤
- ヘアカラー 等
毒物類
- 殺虫剤
- 農薬
- 水銀化合物
- 伝染性病原菌
- バクテリア
- ウイルス
- 医療系廃棄物
- 診断用標本 等
腐食性物質類
- 液体バッテリー
- 水銀
- 塩酸 等
その他、詳細につきましてはこちらをご覧ください。
伝票に荷物の中身を正確に記入しましょう
国際小包のラベルには、荷物の内容や値段、個数を正確に記入しなければなりません。
事前に品物の一覧のメモを作っておくと記入漏れを減らすことができます。
EMS以外では、自宅や実家に配送できなかったときのために、友人宅など予備の住所を記入するのを忘れないようにしましょう。
荷物が多い場合は、郵便局で伝票をもらって自宅で記入することもできます。記入については、郵便局のHPを参考に記入しましょう。まとめ
いかがだったでしょうか?
海外へ荷物を運ぶ手段は色々あって、どのサービスを選べばいいのか悩みますよね。
この記事を参考にして、自分に合った最適な手段を探してみてください。海外へ荷物を運ぶことのできる業者は、運び方.comで検索することが可能です。
以下のリンクをご利用ください。
https://www.hakobikata.com/abroad.html