- 最終更新日:2023/03/17
Amazonの配送業者って何者?
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通販って利用していますか?
楽天やAmazonなど大手ショッピングサイトでは、年々取引量を拡大しており、毎日何百万件もの注文が行われています。そんな大手ショッピングサイトですが、注文処理は自動化できても、商品の配送はまだ自動化されておらず、1件1件商品を配送業者の方が届けに行っています。
さて、この毎日何万件も購入されている商品は誰が届けているのでしょうか?目次
Amazonの主な配送業者は?
Amazonで商品を注文すると届けてくれるのは、かつてはヤマト運輸や佐川急便でした。
しかし、ネットショッピングの取扱量が増えると、荷受け単価は反比例し低下していきます。
そんな低単価で大量の取引量を扱うと運送業者の利益が出なくなってしまいます。そこで、佐川急便はAmazonからの撤退を選択しました。
佐川急便がAmazonから撤退したことで、荷物のほとんどはヤマト運輸へ流れます。ヤマト運輸の戦略は佐川急便とは違い、運賃の値上げでした。
「大量の荷物を引き受けるが、荷受量に比例して運賃を下げると佐川急便と同様に、しんどいだけで利益が出なくなってしまうので、佐川が撤退した今、運賃を上げさせてもらいますよ。」ということです。そして、佐川急便が撤退した後もAmazonとヤマト運輸の取引が続いている所を見ると、Amazonは値上げを受け入れたと捉えることができますが、そこはAmazonも黙ってはいません。
Amazonは徐々に宅配業者の出荷割合を変更しており、ヤマト運輸の取引量は2017年~2019年の2年間で70%から30%近くまで下げました。
その他、日本郵便も取引しているようですが、出荷割合は大きく変動していません。さて、ではヤマト運輸の低下した40%の出荷量はどこにいったのでしょうか?
実は40%の荷物はAmazonデリバリープロバイダが行っており、急速にシェアを拡大しています。Amazonデリバリープロバイダとは
Amazonデリバリープロバイダとは、特定の会社ではなく、Amazonと直接契約している配送業者です。
https://logistics.amazon.co.jp/ヤマト運輸などの大手運送業者と契約すると、エリアを気にせず全国に配送できる反面、先ほど述べたように配送コストが高くなってしまう難点があります。
Amazonとしては、AmazonPrimeなどで「最短で」「無料で」配送を謳っているため、配送コストは抑えたい所です。そこでエリアごとに地元の配送業者と契約した方がコスト面で融通が利くため、各地の地元業者と直契約して配送してもらっている。これがデリバリープロバイダです。
デリパリープロバイダは現在国内に9社存在します。
丸和運輸 全国 若葉ネットワーク 全国 札幌通運 北海道、宮城、関東全域 ヒップスタイル 神奈川のみ 遠州トラック 静岡、愛知、福島、富山、関東全域 ギオンデリバリー 東京、神奈川 SBS即配サポート 東京、千葉、埼玉 ロジネットジャパン 関西全域、愛知、静岡 TMG(※2020年10月まで) 九州全域、東京、兵庫、広島、岡山 ※ 九州全域、東京、兵庫、広島、岡山で配送を請け負っていた『T.M.G』は2020年10月頃、契約トラブルを理由にAmazonから契約を解除されているようです。
(2020年10月11日のYahooニュースより)
岡山エリアではT.M.Gが契約解除された後、SBS即配サポートが担当しているようです。しかし、Amazonはデリバリープロバイダだけでなく、既に次の配送業者も用意していました。
Amazon FLEX
Amazon Flex(アマゾンフレックス)とは?
https://flex.amazon.co.jp/
先ほどご紹介したAmazonデリバリープロバイダはAmazonと契約した『法人』でしたが、このAmazon FLEXは『個人事業主』を対象とした運送契約となります。
赤帽やUber Eatsに近いものになります。Amazonはさらに運賃を下げるために、このAmazon FLEXを用意しました。
取引先が法人となると、やはり実際に運送を行うスタッフだけではなく、事務スタッフやその他経費の分、利益を上乗せされてしまいます。
その分、個人事業主を相手にする場合は、その人分の利益が確保できれば良いので、さらに低い運賃で契約することができるという狙いです。また、Amazon FLEXは法人ではなく、個人事業主と契約するため、個人の場合、担当スタッフの交代などが難しいため、デリバリーステーションから車で1時間以内の範囲を配達エリアとし、長距離輸送は行いません。
Amazon Flexのデリバリーパートナー(業務委託先)のエリア
現在、このAmazon FLEXは以下のエリアでデリバリーパートナー(業務委託先)を募集しており、今後もエリアを拡大する予定になっています。各ステーションには、定員数があるので、ご確認ください。
北海道(Amazon FLEX ステーション1件)
- 北海道札幌市
青森県
- 青森県八戸市
- 青森県青森市
岩手県(Amazon FLEX ステーション0件)
- 岩手県盛岡市
宮城県(Amazon FLEX ステーション1件)
- 宮城県仙台市
秋田県
- 秋田県秋田市
埼玉県(Amazon FLEX ステーション4件)
- 埼玉県戸田市
千葉県(Amazon FLEX ステーション4件)
- 千葉県船橋市
- 千葉県成田市
- 千葉県市原市
- 千葉県柏市
東京(Amazon FLEX ステーション11件)
- 東京都大田区
- 東京都江東区
- 東京都府中区
- 東京都町田区
神奈川県(Amazon FLEX ステーション6件)
- 神奈川県横浜市
- 神奈川県川崎市
静岡県(Amazon FLEX ステーション0件)
- 静岡県浜松市
- 静岡県磐田市
- 静岡県焼津市
- 静岡県静岡市
- 静岡県清水市
- 静岡県富士市
愛知県(Amazon FLEX ステーション8件)
- 愛知県名古屋市
- 愛知県岡崎市
- 愛知県東海市
- 愛知県小牧市
- 愛知県みよし市
- 愛知県半田市
長野県
- 長野県塩尻市
- 長野県千曲市
関西(Amazon FLEX ステーション8件)
- 大阪府大阪市
- 大阪府枚方市
- 大阪府堺市
- 兵庫県尼崎市
広島県(Amazon FLEX ステーション1件)
- 広島県広島市
香川県
- 香川県高松市
徳島県
- 徳島県徳島市
愛媛県
- 愛媛県松山市
高知県
- 高知県高知市
福岡県(Amazon FLEX ステーション2件)
- 福岡県北九州市
熊本県
- 熊本県熊本市
沖縄県
- 沖縄県豊見城市
Amazonは年々ユーザーへのサービスを改良していますが、大手運送業者との契約のみではなく、Amazon自身で物流を構築するなど、様々なコスト削減の結果として、このようにAmazonの物流には様々な会社や個人が関わっている状況となっています。